ゴルフの打ちっぱなし中、突然背中が痛みだすなんて経験ありませんか?
ゴルフ中に起きる背中の痛みは疲労骨折の可能性あり。
練習熱心な初心者ゴルファーであるほど、背中の疲労骨折の危険性があるんですよね。
ゴルフ好きの現役接骨院院長の僕の所へも、ゴルフで痛めたと駆け込んでくる患者さんが多くいます。
この記事では、ゴルフ中の背中に起きた疲労骨折の治療法を紹介。
早く治してまた思い切りゴルフクラブが振れるようにしましょう。
目次
ゴルフの疲労骨折は背中に多発

最近背中が痛いんだよね

左の肩甲骨付近が痛ければ、疲労骨折かもしれないよ
練習中やコースでプレー中、スイングできないほど背中に激痛を感じたらそれは疲労骨折の可能性あり。
練習熱心でまじめなゴルファーに発生しやすい症状です。
ゴルフスイングでは、体の強い前屈・捻転などの過激な筋収縮で発生し、肋骨の持っている弾力性以上の屈曲力が加わり疲労骨折を起こします。
一般的に右利きのゴルファーであれば、左肩甲骨付近から首筋に違和感を生じ、練習を継続することで強い痛みへと変わります。
呼吸をして肺が膨らみ、息が詰まるような感じと痛みが肋骨にあれば、専門の医療機関へ受診してください。
また疲労骨折は激しい咳やくしゃみでも発生することがあります。
ゴルフの疲労骨折を早く治す方法は?
ゴルフで肋骨の疲労骨折になってしまった場合、早く治すには患部の安静が必要です。
肋骨の骨折の場合、患部を安静に保つには「バストバンド固定」がおすすめ。
バストバンドを使う目的は、
・骨折した骨が動くのを抑制して、臓器の二次的損傷や骨折の再転位を防ぐ
・痛みの軽減を図る
・患部を圧迫固定して安静にする
バストバンドの使い方

接骨院や整形外科で取り扱っています。
価格はMサイズで1,500円(税別)

伸縮性のあるゴムの部分と、伸縮性のない固定部分で作られたシンプルな構造

伸縮性のない部分を痛みのある患部にあてがいます

座った状態で深く息を吸い込み、それを完全に吐き終わった状態で息を止めて素早く下のゴムバンドから固定
(写真撮影時は見えやすいように立った状態で固定を行っています)

続いて同じように息を深く吸い込み、感染に吐き終わったら息を止めて上のゴムバンドで固定


完成すると呼吸したときに肋骨の動きが少なくなるため、痛みの軽減ができます
バストバンド固定の注意点は、息を吐き切らずに固定するとゆるみが出るため、必ず息を吐き切った状態でゴムバンドを伸ばして固定するのがポイント。
バストバンドで固定し、安静にする期間は3~4週間。
バストバンドをしなくても肋骨骨折は治りますが、バストバンドをしたほうが間違いなく楽ですよ。
またゴルフスイングをしたくてウズウズすると思いますが、パッティング程度の動きの少ない
練習にしてください。
ケガの功名で、パッティングの名手になれるかもしれません。
肋骨が痛むまま無理に打ちっぱなしを続けると、骨折が治りにくい「偽関節」になってしまうため注意が必要です。
偽関節とは
偽関節とは、骨折部分の骨癒合経過が完全に停止したもの。
骨折部の端同士が接着しなくなり、隙間が空いてしまいます。
イメージは、接着剤で物と物同士を接着しようとしますよね。
でも、ペタペタ繰り返しつけたり剥がしたりしていると最終的に接着しなくなります。
骨も同じで、痛みを我慢して患部を動かしていると、やがて接着しないまま骨の端同士が硬化して、接着しないまま治ります。
偽関節になると手術での観血的療法を必要とするので要注意。
疲労骨折に無理は禁物です。
病院の医師の中には、「骨折に電気治療なんて意味ない」なんていう人もいますが、電気治療も骨折部周辺の血流をよくするため、早く治すのに有効。
忙しくリハビリや接骨院へ行けない方は、電気治療器のレンタルサービスを使うのもありですよ。
レンタルサービスもある家庭用低周波治療器・「リフリーラ」の口コミはこちらへどうぞ。
肋骨の疲労骨折を予防するには
ゴルフの練習に熱中するあまり起こしてしまう肋骨の疲労骨折。
疲労骨折が発生する原因は、同じ場所に力が加わり続ける使い過ぎによるもの。
最大の予防方法は過度のストレスを肋骨に加え続けないこと。
ゴルフの場合、打ちっぱなしで300球、400球と打ち続けるのは止めましょう。
連日の練習は行わないようにし、練習後には筋肉の炎症を抑えるアイシングを施して骨膜炎の予防を行います。
疲労骨折を発生させないようにするには、局所の安静を保つことが最も大切。
また疲労骨折が起こる原因には栄養不足や、女性の場合はホルモンバランスの乱れのことがあります。
食事のバランスをよくして、たんぱく質・コラーゲン・カルシウム・リン・マグネシウムなどの栄養素をしっかりと摂取し、骨の成長を促すため短時間の日光浴をすることも大切です。
ゴルフ中の疲労骨折では、ゴルフ保険が使える場合があるので、保険代理店への確認をするようにしましょう。
疲労骨折と普通の骨折の違い
疲労骨折と聞くと、疲れて骨折してしまったと思っている方がいますが、違います。
疲労骨折というのは金属の疲労に似ています。
疲労骨折とは
例えば、針金をくにゃくにゃ繰り返し曲げていると、ある時急にポキッと折れますよね。
肋骨の疲労骨折も同じ原理。
一度では骨折を起こさない力が持続的に同じ部位に加わるか、または一方的に衝撃を同じ部位に加え続け、その力が集積されて骨折を起こします。
疲労骨折は筋肉の骨に対する繰り返された反復作用で正常な骨に損傷が生じ、時間とともに骨膜反応で炎症を発生。
やがてレントゲン検査にてはっきりと骨折が認められるようになります。
通常の骨折は
一般的に骨折は正常な骨に強い外力が作用して、1本の骨の連続性が完全に、あるいは部分的に離断されたものをいい、外傷性骨折と分類されます。
まれに、「骨折じゃない、ヒビっていわれた」という方がみえますが、ヒビや骨の端が欠けたというのも骨折です。
ゴルフの疲労骨折は背中に注意まとめ
ゴルフの練習熱心なのはいいけど、背中を疲労骨折をするほど打ちすぎるのはNG。
もし疲労骨折になってしまったら、焦らず安静が早く治すための近道。
バストバンドを使えば動いても痛みが軽減されるのでおすすめです。
早く思い切りスイングをするためにも、我慢してじっとしておきましょう。
安静期間中は動きの少ないパッティング練習に集中して、パットの名手を目指してくださいね。

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